病害虫/マツの病害虫対策

症状: 葉が赤褐色に変色して樹が衰弱している
原因: マツノマダラカミキリ
	
衰弱した松に産卵し、樹の中で羽化した成虫の体内にマツノザイセンチュウを宿して媒介します。 成虫が松の若枝を食害すると、気門から出たセンチュウが傷口から松の幹内に侵入して増殖します。 感染した松は水の吸い上げが低下して葉が赤褐色に変色し、秋に枯死します。
対策: 松ヤニが出なくなって衰弱した松に産卵するため、栽培管理を徹底して丈夫に育てる。 成虫一匹で最大29万頭のセンチュウを体内に宿すといわれ、成虫を見つけたら速やかに捕殺する。 成虫が発生する5-8月に複数回、「ベニカマツケア」を60倍に希釈し、枝先の1-3年目の若枝を中心に丁寧に散布。 浸透移行性殺虫成分により、一回の散布で約二カ月間効果が持続する。
症状: 白い塊や黒いすすが発生している
原因: マツモグリカイガラムシ
	
褐色の雌成虫が白い卵のうに産卵し、2-3週間で羽化して吸汁します。 葉の付き方が粗くなる、枝がねじ曲がって下がる、落葉、すす病発生などの症状が発生。
対策: 線状の卵のうを手掛かりに、被害を受けた枝や葉を剪定して取り除く。 夏季の幼虫・成虫に効果のある「カイガラムシエアゾール」を発生部位中心に散布する。
症状: 葉が褐色に変色して落葉する
原因: マツ葉ふるい病(カビによる伝染性の病気)
	
幼苗だけでなく生長したマツに発生します。 7月ごろに葉が病原菌に侵され、針葉に黄褐色の小斑点が現れます。 やがては全体が淡黄褐色になり、そのまま越年して翌春の落葉につながります。 落ちた病葉で作られる胞子が飛散して伝染し、多発すると枝枯れにつながります。
対策: 病葉や落ち葉を取り除いて伝染源をなくす。 剪定で風通しや日当たりを改善し、適切な肥培管理で樹勢をを強化する。 7-9月に「キノンドー水和剤40」を数回散布して予防する。
症状: 毛虫発生
原因: マツカレハ
	
幼虫が樹皮の割れ目や落ち葉の下で越冬し、三月中旬から六月ごろまで食害します。 6-8月に成虫になった蛾が葉先に数百個の卵を産卵し、孵化した幼虫が再び食害します。
対策: 幼虫の発生時期に「ベニカS乳剤」を樹全体に散布する。